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歴史関連書評
item 平安時代
平将門 射止めよ,武者の天下
高橋 直樹 角川春樹事務所

都への租税は必要ない.坂東の富は坂東の発展のために使うべきだ.平将門は立ち上がった.

圧倒的な力を背景として坂東に武者の国を作ろうとする将門.朝廷の力を借りて官位を得るために将門を討とうとする貞盛.

将門は坂東に武者の国を作ることができるのか.将門と貞盛の戦いが始まる.
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item 鎌倉時代
夢将軍 頼朝
三田 誠広 集英社

部下を持たなかった頼朝がなぜ鎌倉幕府を開くことができたのか?それは偶然ではなく必然だ.作者は言い切る.

幼くして平治の乱に出陣.清盛に敗れ,父・義朝は滅び,頼朝は伊豆へ配流となる.頼朝を殺させまいと画策する後白河天皇の思惑.後白河天皇の密命で行動する西行と文覚.

頼朝の政治感覚は,こうして生まれた.
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霊鬼頼朝
高橋 直樹 文藝春秋

鎌倉幕府の思惑に翻弄される2人の僧・貞暁と禅暁.源氏の血を引くものの宿命だ.

頼朝に追われ奥州へ下る義経.藤原家存続のために父の遺言に叛き義経を討つ泰衡.共に滅びる運命にある.

頼朝を超えようとした実朝.実朝を討った公暁.血塗られた源氏の運命を描く.
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実朝を殺した男 −『吾妻鏡』殺人事件−
楠木 誠一郎 実業之日本社

通説では実朝を殺したのは兄・頼家の長男・公暁である.その公暁を裏で操っていた黒幕は誰か?

鎌倉時代の歴史書『吾妻鏡』の欠落部分が発見された.頼朝の死因に触れた箇所だ.果たしてそれは本物なのか?そして殺人事件がおきる.

幻の『吾妻鏡』を巡って殺人事件と鎌倉時代が交錯する歴史ミステリー.お勧めです.
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実朝の首
葉 室麟 新人物往来社

『御首の在所を知らず』雪が降る大饗の式典の中,公暁に殺された実朝の首は忽然と消えた.

幕府の威信をかけて首を探し出せ.北条義時は部下に命じる.実朝の首を京に晒せば幕府の威信は地に落ちる.後鳥羽上皇は画策する.実朝暗殺の黒幕は誰なのか.死してなお,実朝が見つめていたものは何なのか.

『乾山晩愁』で歴史文学賞を取った作者の初の長編小説.
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item 戦国時代
信長燃ゆ(上・下)
安部 龍太郎 新潮社

公家と武家を陰で操り,朝廷を守ろうとする関白・近衛前久.天下布武を掲げ,古い日本の体質を壊そうとする織田信長.

本能寺の変は,明智光秀によって起こされた.光秀の単独犯なのか,それとも黒幕がいるのか.

本能寺の変の一つの答えがここにあります.
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信長の柩
加藤 廣 日本経済新聞社

書き尽くされた感のある信長を新たな視点で描く.信長公記の著者・太田牛一から見た信長像.

信長の遺骸はなぜ本能寺から消えたのか?本能寺の変の真実が知りたい.牛一の調査が始まった.そこで見つけた真実とは?

これが第一作目とは思えない筆力です.
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秀吉の枷(上・下)
加藤 廣 日本経済新聞社

『信長の柩』の続編.前作との関連性も高い.この作品だけでも完結はしているが両作品を読むことでさらに理解が深まる.どちらを先に読むかはご自由に.

光秀が信長を襲ったあの日,本能寺の変の裏で秀吉は何を画策していたのか?

農民から天下人にまで出世した秀吉.その秀吉に課せられた枷とは?秀吉の苦悩を描く.
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明智左馬助の恋
加藤 廣 日本経済新聞社

『信長の柩』,『秀吉の枷』に続く本能寺三部作の完結編.前二作が面白かっただけに期待していたが期待はずれ.

光秀の娘綸の婿佐馬助の生き様を描く.信長の遺体が見つからなかった理由が今明らかになる.

滅び行く敗者の美学の描写はすばらしいが,本能寺三部作として考えたときには不満が残る.
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item 江戸時代
徳川三代と女房たち
中島 道子 立風書房

秀吉の女狂いは有名だ.信長の妹お市を追い求め,その娘の淀君には城まで与えた.しかも,聚楽第には女館を作り,華やかに振舞った.それに比べて徳川は地味だ.

家康,秀忠,家光の正室を知っているだろうか.秀忠の正室は,淀君の妹,お江与の方である.彼女はまだ有名な方だ.側室ともなるとほとんど知られてはいないのではなかろうか.そんな彼女たちにスポットを当てる.

家光出生の秘密の推考が面白い.正に『歴史の影に女あり』である.
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名君の碑 −保科正之の生涯−
中村 彰彦 文藝春秋

会津藩の藩祖・保科正之の生涯を描く.家光の弟として生まれながらも,不遇の少年時代を過ごし,ようやく見出されて大禄を得るものの相次ぐ身内の死,そして思いがけない裏切り.

自分の不幸を鑑みて行う数々の善政.将軍・家綱を補佐し,武断政治から文治政治へと転換.歴史に埋もれている正之を掘り出す作品に仕上がっている.

歴史から虐げられてきた会津藩の原点がここにあります.
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徳川将軍家十五代のカルテ
篠田 達明 新潮社

健康オタク家康の死因は胃がん.あばた面の家光はうつ病で,『犬公方』綱吉は身長百二十四センチの低身長症.

芝・増上寺にある徳川家霊廟で発掘された遺体や文献をもとに歴代将軍を診断.

お医者さんの著書だけに説得力があります.
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文政十一年のスパイ合戦―検証・謎のシーボルト事件
秦 新二 双葉文庫

文政十一年シーボルトがオランダに送ろうとした荷物から国外持ち出し禁止の日本地図が発見された.この事件をきっかけにシーボルトは国外追放.地図を渡した高橋景保は斬首.地図は没収.これがシーボルト事件である.

しかし,この事件の真相はシーボルトの追放ではなかった.その裏で動いた人達がいて,さらにその奥に潜む者たちの企みがあった.

シーボルトを研究する作者の渾身の力作.海外の新発見資料を調査しシーボルト事件の真相を明らかにする.
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item 幕末
歳三往きてまた
秋山 香乃 文芸社

新進気鋭の女流作家のデビュー作.

敗戦を重ね北へ北へと転戦を重ねる土方の後半生を描く.ストーリーは鳥羽伏見頃から始まるため,新選組の活躍に期待していると期待はずれ.

女流作家ならでは視点で鬼の副長の心の内を優しさで描く.
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黒龍の柩
北方 謙三 幻冬舎

新選組副長,土方歳三を描く.

基本的に北方小説のファンなのですが,この作品は頂けなかった.ファンだからこそ満足できないのかも知れない.

話の流れから,ラストも予想通りの展開.
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五稜郭を落した男
秋山 香乃 文芸社

『神算鬼謀,用兵の天才』と言われた山田市之允(顕義)の物語.

松下村塾で松陰の教えを受け,久坂,高杉の生き様を見て成長.長州藩の悲願・倒幕の思いをこの男が受けついだ.

物語は五稜郭の戦いで終わるが,司法大臣そして日本法律学校(現日大)を開くあたりまで読ませて欲しいと感じる内容.
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